株式会社坂口製作所からのお知らせ
第32回アマダ優秀板金製品技能フェアで"技能賞"に選ばれました
2020-02-21
表記コンテストで、弊社出展作品が"技能賞"を獲得しました。
写真1は弊社作品「○□(マルシカク)」を斜め上から撮影したものですが、手前にある部材の開口部断面は正方形(四角形)に見えるのに、鏡面仕上げの背板に映った姿は円になっているのがお分かりになるでしょうか?
ところが、実際の断面形状は四角でも円でもありません。写真2は上記写真の手前の部材を真上から撮影したものですが、ラグビーボールを縦に押し潰したような形状になっています。
一方、写真3は本作品を真横から撮影したものです。写真3の左側が背板側になります。このように高さも連続的に変化した形状になっています。
では、なぜ、このような形状が四角に見えたり、円に見えたりするのでしょうか?それは、錯視(さくし)の効果を利用しているからです。錯視とは、物理的な計測手段で測られた長さ、大きさ、角度、方向ないしはそれらの幾何学的な関係が、ある種の条件のもとで、それとは著しく食い違って見える現象のことで、平たく言えば目の錯覚です。
もちろん、錯視効果を最大化にするには、加工精度も重要なポイントとなります。本作品では曲げ幅、曲げRが連続的に変化します。この滑らかな曲線形状を形成できるよう、調整に時間を掛けて曲げ加工を行いました。